2020年2月8日土曜日

自然医学(お茶の水クリニック)

ある友人への手紙の形を借りて、自然医学についての解説を試みました。

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
お手紙ありがとうございます。さすがに的確なご意見と感じました。これについて、私なりの補足説明を行います。さらに、私の立場や賛同するパラダイムを簡単に述べます。順不同で思いつくままに書きましたので、読みにくいと思いますが、ご勘弁下さい。また、一部表現が不適切であったり、特定の個人・団体を非難するような箇所もありますが、決して、特定の団体を非難していることはありませんので、ご承知置き下さい。
まあ、こんなことを考えている奴もおるのかといった寛容なお気持ちで読んで頂ければ幸いです。ついでに、資料なども同封しましたので、よろしければお目を通して下さい。
-----------はじまりはじまり-------------------------
1.腸造血について
・学会で相手にされていない理由は、わが国の一般の医者が無関心なだけである。もちろん、賛同する方もいるが、そういう人もまとめて無視されるのが、わが国の学会の風習である。かの東北大の西澤先生も海外で評価されるまで、国内ではことごとく無視され続けてきた。みなさん、権威者に弱く、権威者の説に反することを言って職を失ったりすることを極端に恐れるのである。厚生省の阿部氏が血液製剤に対して下した判断にだれも異議を唱えなかった事実を見よ。
・無脊椎動物など原始的な種では腸管での造血が行われている。
・人でもGALT(gut-associated lymphoid tissue)と言われる巨大な腸管造血巣が存在するといっている医学者もいる(西原[1]、[2])。
・森下は、骨髄造血は通常の状態では行われないと言っているが、西原は人の場合骨髄造血と腸管造血との両者が行われていると述べている[2]。もっとも西原も造血場所の引っ越しについて述べており、この点は森下の説とは異なっている。

2.自然発生説について
・病的バクテリアや病的ウイルスの発生は、自然発生すると言うのは、細胞の自壊作用でその構成要素が変化するという意味だと思う。
・自然発生説が否定されたように、みなさん習ってきているが、それは、子供は親から生まれるのだと言っているだけである。生命の発生そのものについては何も語られていない。依然として生命の発生は謎である。最初の生命はどのように発生したのか。自然発生ではないのか。[5]
・細胞自体、一つの生命活動の単位ではなく、その起源はさまざまな有機体の共生であると言われている。(ワトソン[3])そうした構成要素は、現在のウイルスに相当する擬生命体であると考えることができる。従って、細胞が崩壊する過程で、そうした要素がウイルスとして単独行動にでることは、決して不自然ではなく、自然に発生することもあり得よう。
・例の教科書に載っている自然発生説を否定した実験は、生体内ではないし、ましてや煮沸した肉をフラスコに入れて密閉して行った実験なので、森下の述べている結論とは全く別の話である。

3.オーダーエスティメイトと非線形現象について
・生命現象は非線形であり、極めて少ない要素が全体に及ぼす影響が大きくなることがあり得る。これは、化学反応でも触媒の働きがそうであるが、生体の場合、ポジティブ・フィードバックが掛かることによって、わずかな原因からの生成物自体が触媒となって反応が急速に進むことがある。
・数少ない悪人が、大多数の人たちに、多大な影響を及ぼすことがあるのと同様であろうか。
・私も学生の頃、この訓練をやらされ、新幹線が1年間に輸送する人数を推算したことがある。そうした現象にはうまく適用できるが、新幹線に事故が起きたときの社会的影響などへの適用の場合、1桁や2桁は簡単に違ってしまい、それによるリスクは大きい。危機管理上はオーバーエスティメイトが必要であろう。
・したがって、オーダーエスティメイトが適用できるのは多くの場合、線形現象であり、特にポジティブフィードバックが働く現象については、時間的な推移を考えると適用できない。

4.フィチン酸が公害物質を無毒化することについて
・これはご指摘の通り明らかに言い過ぎであろう。玄米食を続けることによって、免疫力が高まり、排毒作用が昂進されるというのが正しいと思う。
・カネミ油のようなPCB入りであらば、いくらなんでも無理である。ご指摘の通り。農薬入りの玄米についてもその通りである。最近は農地の地力も衰え、大気や水の汚染もあるので、昔のようなよい玄米は望めない。
・しかし、桜沢如一は、完全な玄米食(玄米とごま塩と味噌汁と梅干し)をしておれば、原爆もこわくないと言った。私にはそれは理解できないが、少なくとも、玄米を食うには噛む回数をめったやたらに多くせねばならないことは確かである。これは、自分が10年以上玄米食をしていながら、ずっと早食いをしておりほとんど噛まずに飲み込んでいたから実感している。白米でもそうだけれど、白米は10回も噛んでいると胃に送り込まれてしまうので、必然的に噛む回数が多くとれない。しかし、100回も噛むというのはつらいものである。

5.塩分のとりすぎについて
・塩分をとりすぎると高血圧になるというのは、自然塩ではなく、精製塩(塩化ナトリウム)についてであると一倉は述べている[7]。自然塩にはカリウムなど、塩化ナトリウム以外のミネラルが微小量含まれており、それらの成分がナトリウムイオンとは拮抗した作用をする。

6.私の考え
・私は、腸造血は動物の発生過程を考えればまことに自然であるので、信じている。従って、食生活に注意することによって血液がきれいになると考えている。ガン治療の実績からも正しいと思う。骨髄造血についてはどちらとも言えない。作られているかも知れないが、わずかではないかと考える。
・一倉理論に付いては、私としては、卵醤うんぬんよりも全体としての陰陽の原理についてご理解頂ければと思う。もちろん、ご賛同を強要するものではない。
・運動が重要なのは身にしみている。自宅で仕事をするようになってから体調が悪くなったので、よく分かってるのである。しかし、なかなか実践できないところが困る。カントは、毎日決まった時間に時計のように正確に、早足で散歩したと言う[4]。また、それを誇りにしていたようだ。私もそれくらいの意志の力があればよいのだが。
・ほかにも、そんな馬鹿なと思うような理論はある。例えば、原子転換というのがある。これは、核反応を起こさずに原子が他の原子に変化するという実験結果を説明する理論である。貴殿にしてみれば、大いにインチキだと棄却されそうな代物だ。しかも生体内で起こっているという。これは別に森下の発明した説ではない。るつぼで実験できるとかで、実験キットまで売られている。やってみなければ分からないので、何とも言えないが、あってもよい話だと思う。注意する必要があるのは、こうした理論は新説ではなく、昔からあり、歴史のなかでときどき顔を出しては忘れ去られていくということである。思うに、幾分かの真理であればこそ完全に消え去ることなしに、命を吹き返すのだろう。教科書にはもとより、科学雑誌などにも出ていることはない。
・西洋科学の要素分解主義に対する、逆説としての全体論的な東洋思想、東洋医学に大変関心がある。そんなわけで氣功を習ったりした。氣は実在すると思っている。自分が感じるからである。<その氣功もさっぱりやらなくなった。困ったもんだ。>
・東洋医学では脈を診るだけで、体質と病状を判断できる。西洋医学でも問診したり打診したりすればかなり分かるはずだが、そうした人間の直感を排除する方向に進んでいる。挙げ句の果てが、検査の連続関数で病人が疲れきることになり、さらには検査結果の判断を医者が検査技師に尋ねるという状況になっている。これは、まずいと思う。そうしたわけで、私はエンジニアでありながら、「科学的」という言葉には不信感を抱いているのである。
・システムは階層構造になっており、複数のサブシステムから構成されているが、そのシステム自体が上位のシステムのサブシステムとして機能している。これはご存じホロンの考え方である。全体を見て判断するというところが森下の医院のよいところである。これに対して、一般の西洋医学の医者は各部の検査結果を局所的に判断して、その局所的な不調和を外部からの作用で取り除こうとしている。いわゆるホメオスタシスということから言うと、バランスを崩す方向に持っていこうとしているようだ。
・体系だった理論無しでは、説得力もないし、自分自身のモチベーションも得られにくいと思う。そんなわけで、森下理論にも多少オーバーな表現やこじつけもあるかも知れないが、インチキではないと私は思っている。もちろん、その理論に反対する人がいても構わないと思う。
・そう考えると、私は、森下理論についてはこれこそ正しいと直感したのは、初めから信じようという姿勢で接したからなのでしょう。逆に、いまでもいかがわしいと思っている理論もいくつかあり、特にダーウィンの進化論はあやしいと思う。教科書では、突然変異によって生まれた新種が環境への適応力が従来種よりも強い場合に、その種が生き残り、それによって生物が進化してきたと書いてあったと思うが、今では、そんなことがあり得ないのは、確率の計算をしてみればすぐ分かる。サルのタイプライターの話が有名である。これなども、インテリが如何にパラダイムの変化に対応できないかのよい例であろう。[6]

参考文献
[1]西原克成、顔の科学、日本教文社、平成8年、pp.167-180.
[2]西原克成、哺乳動物の生命の掟とヒトの生き方その3、自然医学、号巻不明。
[3]ライアル・ワトソン、生命潮流、工作舎、1981、pp.92-110.
[4]Hamerton, Intellectual Life, Little Brown and Company, p.12, 1899.
[5]中村友紀夫、生命とは何か、パラダイムブック、pp.128-135、日本実業出版社、1996.
[6]大野乾、遺伝子配列の進化とダーウィンの功罪、現代進化論の展開、pp.61-70、岩波、1982.
[7]一倉 定、正食と人体、pp.18-22、致知出版社、平成9年。

2019年2月14日木曜日

ぼろい窓

windows用の圧縮ツールで暗号化ファイルを作れるものを探した。運良く手持ちのwindows10ノートPCに以前インストールしていたLhaPlusが対応していた。



このツールの優れているところは、圧縮したいファイルを右クリックすると出てくるコンテキストメニューから、パスワード付き圧縮が選べる点である。


ところが、この機能がまったく作動しない。それどころかパスワードなしの圧縮ファイルも生成できない。(Windows Updateをかけたからか?)

LhaPlusの設定でそれらしく設定してもまったく反映されない。



最終的に解決したのであるが、このツールをインストールし直して、しかも再起動しないと設定が有効にならないのだった。
この情報がいろいろ探してもまったく見つからなかったので、誰かここを見て助けになるかもしれないので、書きました。
(タイトルは内容とあまり関係ありません。)


2018年12月30日日曜日

RISASATの打ち上げ(イプシロンロケット)

今年開発に携わった機器が搭載された衛星が来年1月17日に打ち上げられます。打ち上げ成功を祈っています。


2018年1月7日日曜日

戦時農業

戦争になったとき、農業はどのような影響を受けるのだろうか。
我が国が戦争をする場合と、そうではなく隣国で戦争が起きた場合とで、状況は異なるであろう。
まず、我が国が戦争をする場合には、当然のことながら敵国からの攻撃を受ける。農業においても生産物、生産手段、および物流手段への破壊工作や攻撃を受けるであろう。さらには情報戦が仕掛けられ、生産、保管、流通への打撃を受ける。
もっとも大きな影響は、農作業者が攻撃されたり、兵役に取られることで人的損害を蒙ることである。
(つづく)

2017年2月10日金曜日

Processingのご紹介

Processingというプログラミング言語(+開発環境)があります。Ben Fryという先生が学生、特に芸術系、表現系の学生にむけて開発したプログラミング言語です。Javaのサブセットにわかりやすいユーザー・インタフェースをかぶせています。
これを使うと見る人との相互作用のできる芸術作品や、統計データの可視化などが簡単にできる。
私が最初に見て感心したのは、OASYSという作品で、天板がディスプレイになったテーブルに砂が敷き詰められており、砂を寄せると水槽に魚群が遊泳しているのが見えます。砂を動かすとその状況に応じて魚群の種類が増えたり、隠れたりします。
https://youtu.be/XNpFXMlqceM











Processingは最近Ver.2からVer.3にバージョンアップしました。
描画の高速化とかエディタの刷新などいろいろと改良されましたが、いままでのプログラムでそのままでは使えなくなったものがありますので、それが少し困ったことです。
図はVer.3の開発画面です。Arduinoに似ていると思う方もいるかもしれませんが、親戚です。もうひとつ、Wiringというマイコンボードの開発環境も親戚です。


2016年10月14日金曜日

iTunesのラジオ局の登録方法

iTunesには世界中のインターネットラジオ局が登録されていて、ジャンル別に並べられているので、すきな分野の局を聴けるので嬉しいです。
しかし、たくさんありすぎるし、日本で聞けないラジオ局もあるので、お目当てのラジオ局を探し出すのが一苦労です。
そこで、気に入った局をプレイリストに入れておくと便利です。
新規プレイリストを作り、インターネットラジオの画面から気に入ったラジオ局をそこにドラッグ&ドロップで登録します。
この操作はちょっと糸口がわかるとじつに簡単です。
(1)まずは新規プレイリストを作って適当な名前(たとえば「ラジオ」)を付けます。
(2)インターネットラジオの画面から登録したいラジオ局を選んで、そのままマウスを押したまま左にドラッグします。



(3)そうすると、いきなり左側にプレイリストが出現します。なんじゃこれですね。


(4)目標のプレイリストの上でマウスボタンを離してドロップすると、そこのプレイリストにラジオ局が登録されます。


これでいつでもすきなラジオ局を選ぶことができます。やってみてね。
以上の情報は、アップルの下記のQ&Aサイトに載っていましたが、ドラッグ&ドロップの方法が具体的に説明されていませんでしたので、補足しました。
https://discussions.apple.com/thread/3114847?start=0&tstart=0

2015年2月20日金曜日

ただより高いものはない

小型版アグリサーバのデータを蓄積・閲覧するのに無料のクラウド「xively(ザイブリ)」を使う計画をし、とある補助金を申請し、採択され、開発を進めました。

ところが、肝心のxivelyは登録申請しても、何ヶ月も経ってもいっこうに登録が受理されない。申請直後に、しばらくお待ち下さいのメールが来て、その後は、有料プランの案内メールがいくつか来ている。
結局はxivleyを使うことは諦め、自前でレンタルサーバを借りて対処した。

同様な事例があるらしく、以下のブログにも書かれている。
http://maruduino.blog.so-net.ne.jp/2014-09-22

やっぱり「ただより高いものはない」のでしょうね。
Googleとかの無料サービスも、あまりそれに頼りすぎると、いつ向こう様の都合でサービス停止になるかも知れません。下駄の預けすぎに注意しましょう。